熟練のスタッフによる加工

　上野製作所のサービス内容の中で最も根幹となるのはステンレス加工における技術です。業務用厨房という専門性の高い分野で製品を作り続けていることでステンレスの持ち味というものを熟知することができ、多くのノウハウを自社の財産として積み重ねてまいりました。ステンレスは耐久性、衛生面での優位性があり実に多くの産業で幅広く用いられている素材です。ただし強度が高い反面、加工が難しい金属であり専用の加工機器が必要ですし、機器だけに頼れない経験や知識が必要となる場面が多々あります。自社工場で培ってきた加工技術とノウハウを評価いただき、業務用厨房と同様に、創業以来、一般産業のお客様からのお問合せやご依頼にもお応えして実績を積み重ねてまいりました。大きなものから精密なものまでステンレス加工に関わるニーズは実に多岐にわたることを実感しています。

大型ステンレスフレーム施工例

　食品メーカー様からのご依頼で、大型の調理器具の製造を担当させていただく機会がありますが、このようなオーダーは同じ食というカテゴリーでありながら規模や精度への要求が異なるため、製造初期は苦労も多かったです。これらの経験を経て、特殊オーダーへの要点が掴めてくるようになり、徐々に対応できるジャンルが広がっていきました。いくつか例を挙げますと、医療系では大学病院や製薬会社様の研究室や実験室で使用する収納庫や作業台、水槽や流し台など、また、スペース内の移動用にキャスター付きワゴンも独自の規格で製作させていただいています。工業系の場合では、アミューズメント用の車両のパーツや内装、変わったところですと健康診断用移動車のX線を通さない特殊扉の製造実績もあります。同じく工業系といわれる分野では、食品加工会社様や飲料製缶会社様からのご依頼で、頂いた製作図面に基づいて最長50mもの超大型乾燥機・オーブンフレームも製作しましたが、このような大型の板金加工も自社工場を持つ当社であれば可能になります。

カスタマイズパーツ施工例

　その他の業界として、近年のリノベーションブームの影響もあり建築内装系の企業様からのご依頼も増えてきています。具体的にはステンレス金物と呼ばれるフレームや壁板、見切り板、沓摺り（くつずり）等です。新築の場合は既製品で用が足りますが、改装やリノベーションの場合にはデザイナーの方のこだわりに合わせた特殊なパーツが求められるケースがあります。また、業務用のようなシンプルなステンレスの厨房を一般家庭に導入するようなケースもあり、ご要望に応じた製品の製作から施工まで承っています。特殊な流し台、ステンレス架台、シンクなど、業務用厨房ではおなじみの製品ですがあえて家庭用に用いることで空間の雰囲気作りに一役買っているようです。業務用厨房と並んで一般産業向けのステンレス板金加工も当社事業の大きな柱の一つとして貢献させていただいております。業務用厨房以外でも、ステンレス加工についてはぜひ気軽にお問合せください。