各々が目標とその成果を発表

　上野製作所の製品はすべて千葉県八千代市にある自社工場で製作されています。ステンレス板金であれば50メートルを超える長さのライン型の製品から精密な小型パーツまで、創業時からの町工場の技術力を継承しつつ最新の機器を用いた製造を行っています。お客様からのオーダーを確実に形にするという、まさに会社の生命線といってよい重要な役割を自社工場とそのスタッフ全員が担っています。
創業者の造語が会社の指針ともなっている「ハイサーブ（高いレベルでのサービス）」を維持、向上していくためには上野品質というものを全員が意識して作業にあたる必要があります。また、この上野品質を守るために、常に個々のスタッフの技術レベルを高め、安定させていく取り組みが不可欠です。

他スタッフの意見に聞き入る

　上野製作所では工場のスタッフ全員が各自、年度初めに一年の目標を立てて、その目標を達成できるように取り組んでいく仕組みが続けられています。これまで携わってこなかった製品の組立や、他部署での工程を経験することでスキルアップを目指していく計画を各自が組み上げます。その他、技術的な勉強会やミーティングも定期的に行っており、上野品質の維持に欠かせない仕組みとして定着しています。技術勉強会から新しい加工の手法が生み出される例も少なくありません。繁忙期などはどうしても一つの作業ばかりに掛かりきりになり、他の製品や他の工程の作業に取り組むことが難しい現状がある中、計画的に教え合う、教わり合うステップを大切にしています。先輩、後輩の枠にとらわれることなく、得意な技術、知識を共有し合うことで工場全体のレベルが高まることが期待されます。

それぞれの発表に工場長が分析コメントを

　毎年、年度の最終月には一年のまとめとして各自が目標の達成度について自己評価の発表を行っています。今年度は厳しい自己評価のスタッフが多く見られたようです。今年度に関しては新規の受注増加等により、製作体制の変動があったことから当初の計画が持続させにくかったのがその原因でした。
各スタッフが日々の業務の中でどのように時間を生み出して新しい技術習得にトライしていけるか、工場全体で整理して取り組んでいくことでこれまで以上に安定した加工が行えるようになることでしょう。主要業態である業務用厨房関連の加工以外に、一般産業からのご依頼が増加している中、上野品質をさらに成長させていけるように工場長を中心として取り組んでいくことになります。
上野製作所は70年を超える社歴となりましたが、これから先も安心してご依頼いただけるように技術の継承と成長、安定化をお約束します。