上野製作所

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UENOプロダクトレポート

Vol.02 熱風食器消毒保管庫

大型機器も得意技!正確な加工技術が安定した品質を生み出します!

 厨房機器としてあまり一般的ではありませんが集団給食や病院などより高い衛生管理の必要がある施設に用いられています。食器やスプーンなどのシルバー類などが洗浄後、消毒された状態で保管が可能な什器です。機械の特徴として、内部上部から庫内が80℃になるようにコントロールされた熱風が噴き出し循環することによって中にあるものが消毒される点です。

 大型冷蔵庫をはじめ、この熱風保管庫のように縦に大きなサイズの製品を製造するにあたって特に注意するのは組み立ての際の対角線です。意外な言葉が出てきたと思われるかもしれませんがステンレスというのは鉄などに比べて実は歪みやすい素材です。同じように曲げていてもサイズが大きいとその途中に歪みが発生して、立体型になった時には対角線が揃わないことがあります。設計図面のサイズにカットされた後、立体を想定して折り曲げていきます。この工程も単純ではなく、技術と経験が必要な場面です。設計図上で折り曲げる手順が示されているわけではなく、折り曲げ工程は現場の職人の判断となることが多いです。折り紙のように間違ったら戻せると良いのですがステンレス加工では折り戻しは命取りです。一度違う順番で曲げてしまうと、次の曲げ部分が機械にセットできなくなる不具合が生じてしまいます。

 このように曲げる技術も非常に大切なのですが、四角い躯体の場合、一見正しく折られているように見えても組み上げた時に対角同士が同じ距離でないと安定性を欠き、強度にも大きな影響を及ぼします。また、対角が揃わないことによって扉の開閉に支障が出てしまうなど、正確に組み上げられないと左右のバランスがとれません。2つの対角線の誤差が1mm程度に収まると微修正を行う程度で組み上げることができますが、 大型機器の組み立てであっても対角線の誤差が1㎜以上になることは非常に稀なほど上野製作所では過去のデータを活かし常に技術を追及しています。

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