上野製作所

close

UENOプロダクトレポート

Vol.12学校用給食配膳台(1)

子どもたちの健康と笑顔とともに

 上野製作所で2018年から新たに手掛けることになった事業として、学校給食用に特化した配膳台シリーズの製作販売があります。これは長年のご縁があった学校給食用配膳台専門メーカーである、王子厨房様(東京都足立区)の事業を引き継がせていただくことになったものです。王子厨房様は創業1959年。地域、都内のみならず全国へ、厚い信頼とネットワークで学校給食用配膳台を届け続けてこられた、全国でも珍しい学校給食配膳台に特化した専門メーカーです。深いノウハウを注ぎ込み、歴史を重ねて製作し続けてこられた配膳台は開発当初から高い支持を得て、今ではすっかり学校給食の安心・安全な提供に欠かせないものとなっています。始まりは王子厨房様の地元地域の小学校で給食の際に使われていた台の修理をサポートしているうちに現場の担当の方からの声や問いかけだったそうです。

 こんな配膳台があったら・・・という声に応えるように自社で開発に着手されたのが製品化のスタートに。当時は校舎をはじめ、棚などの造作物や机、いすなど、まだまだ木製のものが一般的でした。当然、給食の時間になったら長机やいくつかの机を並べて、簡易的に配膳する台を作るような環境がほとんどだったのではないでしょうか。大量の料理や食器を乗せるうちに傷んでしまったり、木製ゆえにキズや凹凸による雑菌の繁殖などで衛生的でなかったり機能性に欠けたりと改善点は多くあったようです。その木製の作業台を改善し、スチールにメッキを施した新しい給食のために開発された配膳台は次第に支持を広げていくことになります。

 キャスターが付いて移動がスムースなことやコンパクトに収納できる点に加え、なんといっても丈夫で、その上、衛生的であるということは、学校給食では最優先ともいえる安全確保という点で高い評価を得たことは想像に難くありません。その後、昭和40年半ばにはステンレス製の製品が誕生します。また、学校給食の質の向上に伴い、メニューの数や食器のサイズに対応する動きが出てくることになり、学校側からの要望を伺いながら、汁物の入る食缶が安全に置ける枠付きのスペースを設けたりするなど、使い勝手をブラッシュアップし続け、現在のスタイルに至っています。学校給食は小学生、中学生の記憶の中に、楽しい思い出として、時として授業以上に心に残るものです。その楽しい給食の思い出をいつまでも守れるように、歴史ある事業を引き継いだ責任をしっかり自覚し、確かな技術で支え続けていきたいと思っています。

>学校給食用配膳台についてのご案内はこちらから

バックナンバー

お問い合わせCONTACT

ご質問やご相談を承ります。
どうぞ、お気軽にお問い合わせください。