UENOプロダクトレポート
Vol.07 ドライシステム用機器
より清潔で快適なキッチン構造の提供
日本の大規模厨房施設では古くから、床などに水を撒きながら清掃をすることが当たり前となっていました。しかし、キープドライという欧米の考え方を取り入れてから、衛生面に気を配る際には必ずと言ってよいほどドライシステムが選択されるようになってきています。ドライシステムが浸透するまでは、一日の作業後、厨房の床に水を撒きながらデッキブラシでゴシゴシとこすり、盛大に水を流して清掃をしていることが多く見られました。すると、どうしても床に水分が残る結果となります。ご存知のように雑菌は水、湿気が高くなると繁殖が盛んになります。それに対してドライシステムは清掃の必要箇所のみを適時水洗いし、速やかに拭き取りすることで乾燥状態を維持します。したがってドライシステムの環境下では清潔な状態が保たれやすくなります。
上野製作所では早くからドライシステムへの移行に合わせた厨房機器の開発を進めてきました。清掃で水をまかないだけではなく、調理中に使われる水を床に飛び散らないようにすることが設計時に考慮されています。水が落ちたらすぐに拭くことが大前提ですが、それ以前に、床に水が落ちにくいように機器のほうもシステムに合わせた構造となっています。具体的には、通常はフラットに立ち上がっているシンクのふちも、内側に返り、または機種によっては外側になだらかな水返しの傾斜がついています。また、移動できるシンクはどうしても水が飛び散りやすくなりますが、そこを深めのオーバーフロー部分に水を集めることで制御します。調理台などにもキャスターをつけることでスムースな移動が可能になり、固定型に比べ格段に清掃がしやすくなります。
ドライシステムが導入される前では、業務用、特に給食施設などでは長靴にビニール製の長エプロンというスタイルで働く姿が多かったのではないでしょうか。動きにくいことに加えて、高温になりがちな厨房の中で、さらに床からの水分による湿度による不快感が高まり、作業員への大きな負担になっていました。また、水を撒くことで足元が滑りやすくなることの危険もありました。ドライシステムではそれらの点が解消されて、衛生面に留まらず、生産性が高まることなど、労働環境の改善にも大きな役割を果たしています。上野製作所のドライシステム用機器は食ビジネスの安全性向上や、従業員の健康を力強くサポートしています。
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