Vol.15 地域とのつながり

地元との密着な交流で双方向のつながりを

　毎年11月に本社のある江戸川区では飲食産業展という催し物が開催されます。その歴史は2018年で第31回を数え、長く江戸川区の食関係の経済発展に寄与されています。上野製作所でも第2回開催時から参加させていただいており、地域の産業の活性化だけでなく、地域の方々と直接触れ合える貴重なイベントとなっています。イベントの内容としましては、食の安全についての講習会や、「江戸川 食文化の祭典」として、食にかかわる多数の企業様が独自の商品やサービスを紹介するイベントも同時開催されます。ここでは、地元食材を扱う会社様が実演で料理や農作物などを紹介・販売しています。さらに、他県からも美味しい特産品販売ブースが多数出店されて、会場の江戸川区総合文化センターの館内、屋外ともに、お祭りのような、それはにぎやかな光景が繰り広げられます。

　飲食産業展の期間中、上野製作所では自社製品以外にも、地域の住民の方々に役立つようなキッチンツールを紹介するブースを展開しました。普段の「食」関連のお客様だけではなく、多くの地元の方々が足を止めて、私たちのブースに興味を持ってくださるのは、とても新鮮な体験です。学校給食やレストランで使われるようなプロ仕様のフライパンや鍋なども紹介しましたが、これらは使い勝手が良いことはもちろん、耐久性という点でも利点が大きいものです。社会全体が安い道具を次々と買い替え、使い捨てていくような傾向になりつつありますが、やはり良いものを長く使うという視点を提供することは大切なことだと思います。その点、長年のプロ仕様の厨房をコーディネートする際に選んだ、お客様からの評価の高い道具は長く使えて、使う人に馴染んでいくものばかりです。

　毎回、協賛企業様からの業務用厨房機器も展示させていただいていますが、今回の展示では、オザキ株式会社様の業務用ガスレンジ・ガスコンロと、福島工業株式会社様の冷蔵ショーケースや業務用冷蔵庫、製氷機を展示したところ、そのサイズ感や機能性についての興味もあり、多くの方が興味深くご覧になっていました。ブースを運営する当社のスタッフも各業務から選抜され、幅広い情報の供給と収集ができるように準備して対応に当たりました。普段は、都内だけでなく、全国からのご依頼でお仕事をさせていただいていますが、やはり地元地域のご理解、ご協力は欠かせないものです。このイベントへの参加は私たちにとって、いつもお世話になっている地域の皆様と交流させていただけるだけでなく、新しいご縁やご依頼、サービスや開発のヒントが得られることもあり、とても貴重な時間となっています。