Vol.26 一般産業向けステンレス板金加工

幅広い産業分野で板金加工技術が求められています

　上野製作所は創業以来、力を入れてきたレストラン・給食といった業務用厨房関係の専門業者としてご支持いただいています。特に調理用什器や器具の取り扱いにとどまらず、ステンレス加工を自社で行える強みを活かしたオリジナル性の高い、使い勝手の良い厨房機器を提供することを念頭に置いたサービスが持ち味です。ほんの数センチ、数ミリの細かな調整を行うことで他とは違う使い勝手を提供できるように心がけています。この技術やアイデアはこれまでお付き合いいただいてきたお客様からのこだわりを具現化することの積み重ねによって培われてきています。切る、曲げる、つなぐ、磨く・・これら細やかな加工に対するこだわりが業務用厨房業界以外でも広くご注文をいただけるようになってきました。当社では業務用厨房分野以外のご依頼を一般産業分野として区分していますが、そのジャンルは現在ではかなりの広範囲となっています。

　例えば、レストランや給食のようにその場で作られてそのまま提供される厨房とは異なり、同じ食品を扱うケースでも食品加工工場の設備機器の加工を行うこともあります。また、建築業界では建築資材としての金物加工をご依頼いただいています。大判のステンレス壁や沓摺（くつずり）といわれる敷居部分の強化資材、棚やロッカーのような収納用品まで、多くのパーツ製造に携わっています。ステンレスは耐久性に優れているだけでなく、用い方によっては空間の雰囲気を変える魅力的な素材としての一面もあるため、こだわりのあるデザイナーが好んで用いるケースも増えているようです。また、自動車や船舶のパーツの製造も承っています。自動車では特殊な扉・バンパーなどが多く、大型船舶ですと厨房を備えたものもあるため、船舶パーツと船内厨房を一括して製作させていただくこともあります。

　変わったところですと医療系の機器についてもご依頼いただき製造しています。具体的には医療器具・医薬品の保管庫や移動式のテーブルなどですが、無関係なようで意外と厨房施工と衛生面での要求レベルにおいて相通じるところがあるため、その経験を踏まえた提案が喜んでいただけるケースもございます。ステンレス板金加工に特化して取り組んできたことで当初の業務用厨房にとどまらないジャンルのご依頼をいただくことが年々増えてきています。新規の業界からのご依頼、ご要望を伺うたびに新しい気付きがあり、それぞれの業界、製品ごとに培われてきたノウハウをさらに進化させられるような加工をすることで喜んでいただけるように取り組みたいと思っています。設備、スペースの整った自社工場で、最新の機器と職人の技術力を融合した高い水準での正確な加工をお約束します。