上野製作所

close

UENOプロダクトレポート

Vol.27 学校給食用運搬車

給食を運ぶことに特化した専用運搬車

 それぞれの分野で専門性の高い用具や機器があるかと思います。それらはその用途のために最適化された仕様で組み上げられており、他の何かでは代用が利かず、その用具、機器があることによって作業効率が大きく改善されます。今回ご紹介する学校給食用運搬車もそのような専門性を追求した製品となっています。一クラス分の給食と食器を、給食室から教室まで安全に効率よく運ぶという目的を叶えるための専用製品となっており、一般の台車等ではなかなか代用できるものではありません。スペース効率や耐荷重、操作性に加え、衛生的であることなど、要求の水準が高いジャンルの製品といえます。衛生面についてはステンレスに勝る素材は耐久性、コスト面まで考慮するとなかなか考えられませんが、この点で上野製作所はステンレス板金の専門業者として長い歴史を積み重ねてきています。また、飲食店、給食施設等の業務用厨房施工に関しても同様に、創業以来、専門に取り組んできた分野です。この素材加工技術と食分野での経験、知識が学校給食用運搬車という製品に詰め込まれています。

 専門性の高さを象徴するように、一口に運搬車といっても機能や積載量などに応じて様々な製品が作られています。一例を挙げますと、廊下用、リフト用、パイプ式、三段式など、積載量だけでなく、用途や建物の構造などによる運搬ルート等によっても仕様が変わります。これらの仕様は既製品として型番のあるものだけではなく、ご要望に合わせてカスタマイズすることが可能です。一般のメーカーや販売店であれば、決まった型番の製品しか取り扱いがありませんが、当社は自社工場と加工技術を持つ専門メーカーなので、細やかなオーダーに対応することが可能です。実際に学校給食用のオーダーをいただく際には事前にヒヤリングを行い、既存の製品で問題ないかの検証を行い、その上で必要があればニーズに最適な構成をご提案しています。また、自治体のご担当者様と共同でオリジナル仕様の運搬車を開発するケースもございます。

 学校内といっても、屋外の渡り廊下を通過することがあったり、エレベーターや専用リフトの有無など、学校の事情や構造によって様々なケースがあります。それらに対応させる一例を挙げますと、通常運搬用の製品は取っ手が本体に対して斜めに設置されていますが、リフト用の場合はこの取っ手がまっすぐ垂直に設置されています。これはリフト内のスペースを考慮した仕様であり、わずか数センチの差がスペースの有効性に大きく影響します。また、食器はもちろん、食事も汁物など、相当な重量があることが多いため、耐久性はもちろん、動かしやすさも考慮する必要があります。キャスター(車輪)もご要望に応じて、狭いスペースでも取り回しがしやすい自在タイプ、安定した移動に適した後車輪固定タイプを取り揃えています。ほとんどの場合、運搬車は学校で統一された規格のものを揃えるため、安易に選択したり、使い勝手への配慮に欠けた選択をしてしまうと不便なまま毎日使うことになります。餅は餅屋という言葉もある通り、専門性の高いものほど、その専門メーカーにご依頼いただくと、作業効率がアップすることはもちろん、安心、安全に加えて高い満足度を得ることができます。

バックナンバー

お問い合わせCONTACT

ご質問やご相談を承ります。
どうぞ、お気軽にお問い合わせください。